さて・・・
お電話でご質問いただきました「ごはん鍋」のお話しです。
「
普通の土鍋」と「
ごはん鍋」では
どちらが美味しく炊けるのかとの質問ですが
炊き方にもよるので「どちらも美味しく炊けます」と言いたいところなのですが
せっかくなので陶器の窯の構造を説明しながら比較させていただきます。
※個人的な見解です。
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陶器を作る窯で一番単純構造の窯は穴窯(あながま)と呼ばれるもので、薪を燃やす「焚き口」と陶器を焼く部屋「燃焼室」、煙を逃がす煙突の3っの構造に分かれています。
焚き口の炎は煙突に引っ張られ燃焼室を通り排気されます。
窯の奥、煙突の付近が一番高温になりやすい状態です。
通常の燃焼では1000度から1200度になるので、素焼きや上絵付けには最適です。 |
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普通の土鍋は直火にかけると鍋の中で熱の対流がおこり、蓋に開いている蒸気穴や釜と蓋の隙間から蒸気が抜け出ます。
鍋の中心部分に熱が集まります。 |
上記のように熱源が下にあり上に抜けていく構造になっています。
煙突手前で出口が絞られるので、その付近が一番熱がこもりやすい状態です。
ごはんを炊く時に一番重要と言われているのは火加減で
「いかに高温を維持できるか」が
ご飯を芯までふっくらさせるコツといえそうです。
とは言え、窯を高温にするためにはそれなりの工夫が必要です。 |
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その為に
燃焼室と煙突の間に「捨て間(すてま)」という部屋というか空間を設けます。
この捨て間を作ることによって煙突の手前に熱が留まる空間が生まれ、捨て間と燃焼室を隔てる燃焼室側の隔壁付近の温度が上昇します。
通常の穴窯と同じ条件で薪を燃やしてもステマがあるだけで1400度を超える温度を窯の中に作り出せるので、ガラス質の釉薬を溶かす「本焼き」ができるのです。 |
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これと同じ構造を再現したのが「中蓋の付いているごはん鍋」です。
釜の中に中蓋が付いているので、上蓋と中蓋の間がステマとなり、熱がそのまま流れ出ずに蓄積され、釜の中で熱が対流し、普通の土鍋でご飯を炊くよりも高温で炊くことができるのです。 |
このように差もないような工夫なのですが
「
ごはん鍋」のほうが美味しく炊けるようですよ。
※ 追記 中蓋の無いごはん鍋がダメというわけではありません。
鉄のごはん鍋などは蓋も重く、蓋と鍋がウォーターシール構造となったりして圧力鍋と同じ原理でふっくらと炊きあがります。
※このページはステマ=ステルスマーケティングではありません笑
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